CONTENTS 目次
- eスポーツの定義とは?
- スポーツの定義
- eスポーツとスポーツの違いは?
- まとめ
近年eスポーツが競技として日本国内だけでなく、世界中でも1種の競技として認知されるようになってきました。しかし、eスポーツをまだあまりご存知でない方の場合だと「eスポーツ=TVゲーム」という認識が強く、身体を動かすわけでないのに何故スポーツなのかと疑問に思っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回の記事では、eスポーツの定義についての解説と、サッカーや野球などといった一般的にスポーツと認識されている競技との違いについて解説させて頂きます。現在eスポーツについて興味を持っている方や、eスポーツの定義について詳しく知りたい方は、是非この記事を参考にして頂けると幸いです。
eスポーツの定義とは?

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まずはじめに、eスポーツとう競技の定義について解説させて頂きます。現在、日本国内のeスポーツシーン振興の中心となっている「JeSU(日本eスポーツ連合)」で定められているeスポーツの定義は以下の通りです。
eスポーツとは“「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。”
※出典:日本eスポーツ連合HP
https://jesu.or.jp/contents/about_esports/
このeスポーツの定義を簡単に要約すると、eスポーツはビデオゲームやコンピューターゲームで対戦すること=eスポーツということになります。しかし、一般的にスポーツに対しての印象は身体を動かす競技という印象なので、身体を動かさずにゲームで対戦するeスポーツが何故スポーツなのかと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。そこで、続いては「スポーツ」という言葉の定義について詳しく解説させて頂きます。
スポーツの定義

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スポーツという言葉を辞書で調べてみると、ある辞書では「スポーツ=運動競技」と定義されているものから、「スポーツ=娯楽」のような意味で定義されている辞書もあり、日本におけるスポーツの定義はかなり曖昧な定義です。このようにスポーツの定義が日本で曖昧になっている理由は、スポーツという言葉が誕生した経緯と、日本にスポーツという言葉が輸入された経緯にあると言われています。まずはじめに、スポーツという言葉がどのように誕生したのかと、どのような形で日本に輸入されたのか解説させて頂きます。
スポーツという言葉の誕生
普段何気なく口にしている「スポーツ(sports)」という言葉の語源は、ラテン語の「デルポターレ(deportare)」という言葉が語源だと言われています。デルポターレという言葉の意味は「運び去る」や「運搬する」という意味でしたが、物理的に物を運ぶという意味から、精神的に「気晴らしをする」「気分を転じる」という意味へと転じました。更にこのラテン語の「deportare」が、同様の「気分を転じる」という意味でフランス語の「depoter」となり、16世紀頃に現在における「sport」という英語に変換されたと言われています。このようにスポーツという言葉の意味は、元々現代における運動競技という意味ではなく気晴らしをするという意味で誕生しました。
娯楽から運動競技への変換
英語の「sport」という言葉は元々「気分を転じる」という意味で輸入され、輸入された当時では貴族が気晴らしで行う狩猟などの競技名称が「スポーツ」という名詞の定義だと言われています。そこから貴族階級の制度が薄くなり、庶民の娯楽であった競馬やショー、カードゲームやボードゲームなどの遊びの総称が「スポーツ」の定義へと変換されます。しかし、19世紀に入った頃に当時の筋肉系キリスト教によって、身体を動かす運動競技が広まるようになり、様々な運動競技が誕生しルールや組織が整備されました。このような流れで、現代で認識されている「スポーツ=運動競技」という定義へと変換されたと言われています。
日本への輸入
日本へスポーツの文化が輸入されたのは、明治時代の初期にスポーツという言葉が輸入されたと言われています。当時の日本は文明開化の最中で、刀で戦いあう武士の時代から当時の近代国家であった欧米の文化に肩を並べることを目標にしていました。そのため、「スポーツ」を極めて欧米に劣らない文化へと成長させる目標から、元々の「楽しむ、気晴らしをする娯楽」という意味は切り離され、「スポーツ=運動競技」という意味で定着することになってしまいます。当時の日本は明治時代で文明開化の最中とはいえども、武士道精神で何事もストイックに極める風潮が残っていたため、楽しむスポーツよりも身体を鍛えて競技するという意味が強くなってしまったとも考えられています。
eスポーツとスポーツの違いは?

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スポーツという言葉の定義を辿ってみると、必ずしもスポーツ=運動競技ではなく、競技性のある娯楽であるeスポーツも立派な競技と言えます。eスポーツとスポーツの違いは一点のみで、身体を使って勝敗を競う競技なのかとゲームで勝敗を競うかの違いだけです。今までのスポーツの形のほとんどが身体を使う競技だけだったので、eスポーツをスポーツと呼ぶのに抵抗がある方がいらっしゃると思います。しかし、囲碁や将棋は「マインドスポーツ」とも呼ばれていて身体を使わずに頭脳で勝負するスポーツとして定着しています。eスポーツは競技するものがゲームなだけで、これらのマインドスポーツに限りなく近い競技です。ゲームはやりすぎると頭に良くないという考えもあって「ゲーム=良くないもの」という思想が日本では定着していますが、思考を少し柔らかくすることで充分eスポーツもスポーツと同類に考えることができるのではないでしょうか。
まとめ
今回の記事では、eスポーツとスポーツの違いについてスポーツという言葉の意味を元に解説させて頂きました。日本にスポーツが輸入された経緯と当時の時代背景から、日本におけるスポーツの定義が「スポーツ=運動競技」となってしまったことは事実です。未だにeスポーツは身体を動かさないのでスポーツではないと否定的な意見も耳にしますが、スポーツに対する認識を「娯楽で楽しむ競技」にしてしまえばeスポーツという言葉に対しての違和感はなくなります。現在のeスポーツシーンではプロゲーマーの活躍やプロリーグの盛り上がりもあって、娯楽という枠に収まらず職業としてeスポーツプレイヤーを目指せる時代です。eスポーツシーンは今後も更なる発展が期待されているので、気が付いたらスポーツ競技の1つと言っても遜色のない時代が訪れるのではないでしょうか。
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